GAPとH&Mは製造工場リストを公開、ユニクロとフォーエバー21は非公開

ファストファッションの闇 お得な服は途上国労働者の血と汗で出来ている

最終更新日:2017年4月9日

ユニクロをはじめとしたファストファッション業界には、黒い噂がつきまといます。
下請けいじめ」「長時間労働」そして「途上国の搾取」。

良質なファッションが低価格で手に入るのが当たり前の世の中になりました。
100円コーヒーなどの驚くような低価格商品も増えています。

日本がデフレだからでしょうか。

もちろん違います。
日本だけで生産・流通・販売されている商品であれば、このような低価格は不可能です。

では、このような低価格商品はどのように実現されているのでしょうか。

商品が手元に届くまでには、数多くの工程があります。

ファッションであれば、

原材料を生産し、販売し、縫製工場に運びます。
工場では届いた原材料を裁断したり、化学的な処理をしたり、縫製したりします。
出来た商品はパッキングし、輸送され、船に乗って世界中に旅立ちます。
船がつけば、集積所や各店舗に配送されます。
各店舗に届いた服は陳列され、あるいはウェブサイトに登録され、初めて消費者の目に届きます。
もちろん、どのような服を作り売るのか、企画したりデザインしたりもします。

これほど多くの人の手が携わっているものが、なぜ格安で手に入るのか。
大量に販売することにより、1点1点の利益を小さくすることと、
製造コストを下げること
その両方が必要でしょう。

その製造コストを下げるために、発展途上国で奴隷のように働く人々がいます。
もちろん、この仕事がなければ彼らの収入がなくなるという指摘をする人もいます。
そういった逆指摘は、必要だと思います。

大切なのは、真実を知ること。
そして、それに対して自分はどう考えるのか、自分の頭で考えることだと思います。

考えた結果が、その社会問題を肯定するものであったとしても、その考えも尊重されるべきだと思います。
社会問題をなんとかするべきであるという意見と同じように。

目を背けずに、真実を知る。
そのための資料となる映画や、書籍があります。
このような作品をのこす方は、それらの問題に否定的であることが多く、作品も否定的な視点から語られているのは当然でしょう。
鵜呑みにするのではなく、自分で考えるきっかけとなればいいと思います。

真におしゃれな人は、自分が身につける物の来歴を気にします。
ベテランの職人が1針1針手縫いで作ったものであれば、その服を着ていることを誇りに思い自慢するでしょう。
では、貧困にあえぐ老婆や少女が、ごくわずかな賃金で健康を害しながら作った服だとしたら。。

欧米の主要ファッション企業は、この問題に対応し製造工場リストを公開しています。
つい最近も、GAPが公開企業の一員となりました。

Gap社、製造工場リストを開示するグローバル・ブランドの一員に

日本人におなじみのファストファッションブランドでは、H&Mも公開企業です。
フォーエバー21ユニクロは公開していません。

「情報を開示しないブランドは、労働者の権利保護を促す上できわめて重要なツールの活用を拒んでいる。言い逃れはもう止めるべきだ。」

ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償

ファストファッションビジネスの闇を描いたドキュメンタリー映画で、2015年に日本各地でも公開されました。
動物性原料を一切使わないブランドである「ステラ・マッカトニー」代表のステラ・マッカトニーや、
パタゴニア副社長で登山家のリック・リッジウェイも登場します。

ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~ [DVD]

関連書籍

『ファストファッション: クローゼットの中の憂鬱』

格安ファッションのスピード生産・大量流通の裏には何があるのか。わたしたちの果てしない物欲が生みだす、いびつな実態とは。
驚くべき消費社会の最前線に身一つで迫ったルポルタージュ。

990円のジーンズがつくられるのはなぜ?: ファストファッションの工場で起こっていること

世界の縫製工場といわれるバングラデシュには、世界中のアパレル企業から大量に注文が殺到します。
世界に販売網をもつH&M、GAPも、日本のユニクロにとっても激安商品の供給国なのです。
1カ月4000円ほどで働く女性たちの生活から、グローバル化した世界の現実が見えてきます

ファストファッションはなぜ安い?

あなたの着る安い服は、アジアの少女たちの過酷な労働から生まれている!
バングラデシュの縫製工場が違法な建て増しで崩壊し、1100人が亡くなった。
中国のユニクロの下請け工場では、長時間労働や安い給料や劣悪な労働環境で労働者たちが働いている。

では、買うのを止めれば、問題は解決するのか?

あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実

一枚6ドルのTシャツからグローバル経済を見る。
著者からのコメント
ジョージタウン大学の国際経済学者ピエトラ・リボリ教授は、キャンパスでの1人の女子学生の演説に耳を奪われた。
「Tシャツを作っているのは、水も食べ物も与えられず、ミシンにつながれている子供たち。
週九〇時間も働いて、十二人が一部屋で暮らしている子供たちなのです」いったい、彼女はそれをどこで知ったのだろうか?
1枚6ドルのTシャツがどこでどのように生まれたのか、その一生を経済学の視点で追ったドキュメンタリー。

NAKED FASHION ―ファッションで世界を変える― おしゃれなエコのハローワーク

エシカルファッション(倫理的ファッション)について、モデルやデザイナーさんも含めさまざまな関係者にインタビューした良書です。
フェアトレードの実際や、関わってリル人たちは何を考え何をしているのか。
豊富な写真で知ることができます。

まとめ

普段自分がなにげなく購入し着用しているファッションをみつめ
消費活動について少し自分で考えるきっかけとなっていただければ幸いです。

最近では、消費市場問題ではなく、純粋なファッションとして、安い服を着ることを避ける傾向が出てきています。
「ミニマリスト」と呼ばれる人たちも、質の悪い安いものを所有するのではなく、厳選したいいものだけを所有しようという流れにあります。

【東洋経済】センスよく見える人は「1軍の服」しか着ない 「毎日違う服を着るのがおしゃれ」はウソ!

消費問題