正義論の関連学問

法哲学・政治哲学・応用倫理学の違い

最終更新日:2016年10月25日

法哲学政治哲学応用倫理学は、それぞれの違いがよく分からない隣接分野です。

※法哲学、政治哲学、応用倫理学の「正義論」の分野に限ったはなしです

大学の学科でいうと、

法哲学は法学部法律学科
政治哲学は法学部政治学科
倫理学は文学部の担当科目です。

隣接というよりは、同じものを別の角度から見ているといったほうがいいかもしれません。
たとえて言うなら絵画作品。

  • ・心を真っ白にして、魂でみる。作品そのものと向かい合う見方。
  • ・絵画の技法に焦点をあてる見方。「たらしこみ」の技法だとか、「空気遠近法」だとか。
  • ・作者の意図や時代背景をみる見方。ナポレオン占領下で描かれた反戦絵画であるとか。
  • ・作品に何が描かれているのかをみる見方。モナリザは誰?とか。


法哲学・政治哲学・応用倫理学でそれぞれ「死刑」をみてみると、

法哲学

死刑制度が法的に認められるのかどうか?
憲法36条違反ではないのか?判例は?そもそも憲法が間違っているのでは?
刑法は応報制度なのか?
国が人を殺すことは許されるのか?もし許されないのであれば、国が人を監禁(懲役・禁固)することは許されるのか?
殺人が許されなくて監禁が許される根拠は?
さらに突き詰めると、人を殺してはいけないのはなぜ?人権ってなに?では動物は?

政治哲学

死刑制度は刑事政策として有効なのか?
死刑制度に重犯罪の抑止力はあるのか?
死刑制度がある(ない)ことで、国民の生活にどのような影響があるか。
えん罪の可能性があっても死刑は許容されるのか?

応用倫理学

法や国の制度などではなく、倫理として死刑を考察する。
生命倫理学として死刑をみるとどうなるのか。

まとめ

と無理矢理書きましたが、自分でもよく分からなくなりました。
帰結主義や徳倫理はどの分野でも考えますし、法は国家の立法・司法といった行為です。

全体を包含するのが倫理で、死刑の制度や成り立ちやその背景にあるものを徹底的に論理的に考察するのが法哲学、つまり死刑そのものを考察する。
死刑の影響や社会的な位置づけといった、死刑そのものというよりその周辺を考察するのが政治哲学といいましょうか。

ぶっちゃけてしまうと、
法律の勉強・研究をした先生がやると法哲学
政治学の勉強・研究をした先生がやると政治哲学
哲学や倫理学の先生がやると応用倫理学
になってるような・・
バックグラウンドの違いにより議論の仕方がちがいますね。
アマルティア・センなんて経済学出身だし。。

もっと勉強します・・